フッ化物の安全性
こんにちは、おざき歯科クリニック院長の尾崎です。寒さのピークは過ぎ、徐々に暖かくなってきて春の気配がどことなく漂ってきましたね。当院の診療室から見える京良城池の桜も徐々に蕾が大きくなり、開花に向けて準備をしているようです。
むし歯にならないようにはどうしたらよいですかと言う質問をときどき受けますが、むし歯の予防でもっとも効果的なものはフッ化物の使用と言われています。
フッ素と聞くと子どもの歯に使う物と言うイメージがありますが、子どもだけではなく大人の歯にも有効ですし、特に高齢者の歯茎が下がって出て来た歯の根っこのむし歯の予防にも効果的であり、フッ化物応用の重要性がさらに見直されています。
フッ素の話をすると、体に害があるのではないかと思われている方もいますので、今回はフッ化物の安全性についてご説明します。
◎フッ素はさまざまな食物に含まれており、毎日の食事でもあたりまえに摂取している安全な物質!
緑茶、イワシ、ワカメなどにも入っています。
◎過剰摂取すれば、中毒になる可能性はありますが、可能性は限りなく低い!
急性中毒になるのは体重1kgあたりフッ化物2mg以上です。約10kgの子供(だいたい1歳半くらい)であれば、20mgのフッ素で中毒症状が出る可能性があります。
歯磨き粉の量で計算してみるとその年齢で使用できる1000ppmの歯磨き粉なら20gを一気に飲む必要があります。これはかなりの量になります。
慢性中毒は斑状歯などがありますが、かなりの長期間高い濃度のフッ化物を摂取しないと起こらないため、日常で摂取する量や歯科医院でときどき塗布するフッ化物の量くらいでは心配はいりません。
適切な量を守って摂取すればフッ化物は歯質強化、再石灰化の促進などむし歯を防ぐすばらしいはたらきがありますので、正しく使って歯をむし歯から守りしょう。